日本からの仮想インタビュー その①-クマに聞く
もしも日本からの取材を受けることになったら?
取材されるのは、
カナディアンロッキーに棲む野生の熊さん。
そんな、あり得ない仮想インタビューを想像しながら書いてみました(笑)
「カナダは遥か彼方じゃない」
カナディアンロッキーのENJOYアドバイザー、田中康一のブログへようこそ。 https://tanakaworld.com/
カナディアンロッキー(キャンモア、バンフ、ジャスパーなど)の現在時刻。
こんなことを書いてます
クマは憶病者
― 「日本人観光客が見てみたい!」、カナダに棲む野生動物ベスト1に選ばれました。感想をお願いします。
クマ:いろんな意味で複雑です(泣)
車中からは見たいけど、トレッキング中には会いたくない。その理由は「襲われそうだから」って。
大きな誤解ですよ(泣)
ぼくらだってヒトが超怖いんです。ビビり度なら、ぼくらのほうが強いかも。だから、特異な嗅覚(ヒトの100倍とも) で遠くのヒトに気付き、すぐに離れることを考えます。
― え?だってクマさんたちは肉食で獰猛なんですよね?人間なんて一撃じゃないですか。
クマ:やっぱり誤解されてるなー(泣)
ぼくらカナディアンロッキーのグリズリーやブラックベアは、食料の7割以上がタンポポや草花の根っこ、アリなどです。
シカの死体など腐肉をつまむことはあるけど、わざわざ追いかけてまで捕食することはありません。エネルギーをムダに浪費するだけですから。
好んでヒトを襲ったりもしません。正当防衛でやむなく手を出すことはあっても、必死の形相で無我夢中。
オシッコちびりそうなほどマジでビビってます(泣)
サーモンを食べない?
― 極端におとなしい食事なんですね。でも、秋にはサーモンを食べ放題では?
クマ:サーモンにありつけるのは、カナダでも太平洋岸のクマだけです。
カナディアンロッキーに鮭は遡上してきませんから。
ぼくらが冬眠前の秋にむさぼるのは「グミの実」です。大きさはヒトの小指の爪くらいですね。
日本の北海道には鮭をくわえた木彫りのクマなんかがあるってホントですか?? そんな食事っていいなぁ・・・(泣)
― え”---?? ぐ、グミの実??
クマ:はい、この辺りの植物では断トツにカロリーが高いんです。でも、サーモンの栄養価にはとても及ばない。
だから、ぼくらは1日に20万粒以上食べることをノルマにゆっくり移動していきます。より広い行動範囲が必要となるので、バンフ国立公園が考案してくれた「アニマルオーバーパス」の恩恵を受けてます。
ヒトが創る自然
― アニマルオーバーパスってなんですか?
クマ:ハイウェイに架かる橋のような、通り道のことです。
ぼくら生き物たちは、カナディアンロッキーを広範囲に移動することで食料を得たり、繁殖相手を見つける確率を増やしたいんです。
車に轢かれることなく安全に横断することが出来るよう、バンフ国立公園が22年前に2か所を作ってくれたのが始まりです。
アニマルオーバーパスは今や7か所に増え、道幅や傾斜もぼくら好みに設計されてます。お陰で、ぼくらクマ以外の動物たちも安心して行動範囲を広げていくことが出来てるんです。
― バンフ国立公園は確か、世界遺産でしたよね?
クマ:そうです。正確にはもっともっと広大な範囲ですね。
バンフ国立公園を含む、4つの国立公園と3つの州立公園を併せた、Canadian Rocky Mountain Parks(カナディアンロッキー山脈自然公園群)が世界自然遺産となります。
ヒトっていう生き物は、悪い意味でも良い意味でも自然に手を加えることが出来ます。
悪い方向へ手を加えたら、自然を崩すのはカンタン。
でも、同じ人工物を造るのでも、次世代の先を見据えて自然に手を加えることは、最終的に共存できる環境を守ることに繋がります。
雄大な自然が継続されるウラには、国立公園という人間によって構成される工夫と努力がある。日本からの皆さんにも、そんなことを知ってもらいたいなって切に願います。
インタビューを終えて
クマ:それにしても・・・
カナディアンロッキーには確か田中康一という、現地ガイド気取りの日本人が住んでますよね。
彼のブログには、今日お話したようなことは書かれてなかったんですか? 残念だ・・・(泣)
― 田中さんのブログは気まぐれ更新ですから・・・
あれー?
そんなオチなのかーー!!(笑) あ、ぼくが田中です。
リスさんへのインタビューに続く
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カナディアンロッキー(キャンモア、バンフ、ジャスパーなど)の現在時刻。
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